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【対談インタビュー】第一生命×GAIA お客さまの「一生涯のパートナー」になるために <前編>

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【対談インタビュー】第一生命×GAIA お客さまの「一生涯のパートナー」になるために <前編>

第一生命では“一生涯のパートナー”として従来の保障に加えて資産形成の面からもお客さまの「wellーbeing」に貢献することを目指しています。「資産形成プラス」では、資産形成に関連する各業界の代表的な存在の方々と対談を行い、コラムとしてお届けします。

第1回はIFA(※)業界のリーダー的存在として、顧客本位の中長期的なコンサルティングを実践されているGAIA株式会社の中桐代表取締役社長に、資産形成に対する考え方や顧客本位のコンサルティングについてお話を伺いました。(今回は前後編の前編)

※金融商品仲介業者として内閣総理大臣の登録を受けた事業者であり、銀行や証券会社をはじめとする特定の金融機関の営業方針から独立した立場で中立的に資産運用等のアドバイスを行う専門家のこと。

中桐啓貴 様(GAIA株式会社 代表取締役社長)

聞き手:

泉谷正彰(第一生命ホールディングス株式会社 資産形成・承継事業ユニット長)

若松康平(第一生命保険株式会社 資産形成・承継事業部長)

 

目次:

・「本当にお客さまに寄り添う」IFAのプラットフォーム

・資産形成への関心の高まりとお客さまの変化

・お客さまへのアドバイスで重要なのは自信を持って「大丈夫」と伝えること

 

「本当にお客さまに寄り添う」IFAのプラットフォーム

 

若松:GAIA社(以下、GAIA)はIFA業界の中でもリーダーシップを発揮されている存在と思いますが、どのような想いを持ってGAIAを設立されたのでしょうか。

 

中桐:自己紹介にもなりますが、私は1997年に山一証券に入社しその年に廃業を経験しました。その後、外資系の証券会社で個人のお客さまの資産運用コンサルタントとして再スタートしたのですが、当時はITバブルでもありお客さまが売買をすればするほどお客さまも儲かり自分も収入が上がっていきました。しかし、バブルがはじけるとお客さまは損しても自分は儲かる訳です。私はそんな状況に対して「仕事としてこれはどうなのか」と違和感を持ち、30歳で会社を辞めアメリカに留学しました。

 

アメリカで金融の勉強をする中で、現地のアドバイザーがお客さまの状況やニーズをきちんとヒアリングしたうえで、お客さまに沿ったご提案をし、長期で付き合っていることを目の当たりにしました。また、たまたま通っていた大学の近くにIFAを支援するプラットフォームの会社があり何度か見学に行ったのですが、アメリカでは大手証券会社から独立した方が実際にIFAとして活動していることも知り、産業として発展していることを実感しました。

 

2005年に日本に帰国すると、ちょうど前年の2004年に日本では金融商品仲介業という制度ができており、それとアメリカで学んだことが結びついて、これは日本でも広がるのではないかと感じました。今ならこれまで私が疑問に感じていた「売買で儲ける」ではなく、「本当にお客さまに寄り添う」アドバイザーの会社を作ることができると思い、2006年にGAIAを創業しました。

 

泉谷:先ほど、アメリカでのご経験が今のGAIAのベースとなっているというお話がありましたが、アメリカと日本の差はどういったところになるのでしょうか。

 

中桐:アメリカでは売買中心ではなく、お客さまの残高に連動して報酬をいただくフィーベースの形態が浸透していたということが大きいと思います。フィーベース型は、アドバイザーと顧客の利害を一致させるという意味において非常に重要だと考えています。売買手数料で稼ぐコミッション型と違い、フィーベース型は頻繁な売買ではなく、顧客の資産増大を目標にでき、アドバイザーが顧客の利益最大化のために行動することができます。これによって、より長期的な目線で投資を推奨していくことができるようになると考えています。

資産形成への関心の高まりとお客さまの変化

 

泉谷:岸田政権による「資産所得倍増プラン」打ち出し以降、お客さまの意識などに変化は出てきていますか?

 

中桐:「老後2000万円問題」なども契機となり、少しずつ変わってきています。長寿化が進む中で老後不安がある方も増えてきていますし、YouTubeなどをきっかけに積み立て投資を始めるということも一般的になってきていると思います。

 

加えて、最近は少しずつ物価が上昇しています。今まで500~600円くらいだったものが700~800円になってくると、ただお金を預けているだけでは買えるものも減ってしまうので、お金にも働いてもらわないと、という意識になりますよね。それを政府が後押ししていることも、資産形成に対する意識の変化につながっていると感じますね。

 

しっかり資産形成を行うことは老後の不安の解消とともに、人生の選択肢を増やすことにつながります。そのお手伝いをできるということは社会的意義が大きいと思っています。

 

 

お客さまへのアドバイスで重要なのは自信を持って「大丈夫」と伝えること

 

若松:投資を行う方の中には短期的に儲けたいという方もいますが、長期的に資産を増やしたいという方ももちろんたくさんいて、そういう方にGAIAの発想は非常に賛同を得られやすいですよね。

GAIAが提供するサービスのなかで特に重視されているのはどういった部分ですか。

 

中桐:まずは、積み立て投資や長期国際分散投資といった考え方をしっかりとお伝えすることだと考えています。

2007年に「毎月5万円を投資し、7%の複利運用で35年運用したら1億円になる」という内容を本で紹介し大きな反響がありました(‎クロスメディア・パブリッシング『会社勤めでお金持ちになる人の考え方・投資のやり方』)。当時は私も30代前半でしたが、同年代の若い方に投資は特別なことではないと感じていただき共感を得ました。この考え方は重要だと考えています。

 

加えて、お客さまへの丁寧なヒアリングです。昔ある保険会社の研修に行った際、“価値観”や“ライフプラン”という話を聞き、深くお客さまの話を聞いていくということに感銘を受け今もそれを大事にしています。お客さまにヒアリングをして、資産形成のゴールを聞いて、そのうえで必要な額から逆算して投資信託や保険を総合的にご案内していきます。商品の提案ありきの売り子ではなく、お客さまのパートナーと思っていただけるかどうか、重要なのはその一点に尽きると思います。

 

若松:今のお話に関連してになりますが、GAIAは銀行と生命保険の代理業をされています。お客さまのニーズをヒアリングした後は、保険によるリスクマネジメントも同時にご提案されるのでしょうか。

 

中桐:もちろん、リスクマネジメントは重要です。ライフプランやファイナンシャルプランを作ったうえでそれをきちんと実行していっても、病気など万が一のときにそのリスクを管理できるのは保険商品です。金融商品それぞれの役割を明確にして、お一人おひとりにあった提案をすることが大事です。

お客さまにとっては、自分の価値観を理解してくれる一人の担当者に運用、保険、住宅ローンなどお金に関する色々な相談ができ、その担当者に長く寄り添ってもらうというのが一番心地いいのではないかなと思います。それを目指すにはやはり一通り対応できないといけないと考えています。

 

泉谷:既存のお客さまに対し、GAIAではどのようなフォローをされているのでしょうか。

 

中桐:値動きがある商品を扱っているため、マーケットが変動したときにはお客さまにきちんと連絡をしています。最近ではコロナショック、昨年も急激なインフレがありましたよね。長期投資では成果が出るまでには時間がかかります。その間、このようなショックで長期投資をやめてしまわないよう根気強く励まし続けます。

 

加えて、半年に一度ずつお客さまとお会いするようにしており、その際にはライフイベントの変化などをアップデートしています。今までとは異なるニーズも出てくるので、それを解決するソリューションとして新たなプランをご提案するということもあります。

 

若松:やはり保有資産が値下がりしたときにお客さまは不安になると思います。アドバイザーの方からも伝えにくい内容はあると思いますが、お客さまに安心してもらうための取り組みについてもう少し具体的に伺ってもいいですか。

 

中桐:資産運用=ギャンブルと思うから不安になってしまうんですよね。様々なことがあっても、長期的に持っていることで資産が増えるという確固たる自信があれば、マーケットの変動で狼狽えることはなくなります。お客さまが不安にならないよう、提案する側がいかに自信を持って「大丈夫ですよ」と言えるかが大事だと思います。そのためには歴史を知り、ポートフォリオ運用などの知識をプロフェッショナルとして身につけることが必要です。

 

説明の際には「リスクとリターン」の話に加えて、「長期的に見れば株価は年7%くらいでずっと上がってきたんですよ」というような話や「短期的にはマーケットは市場心理で動きますが、長期的には業績に結びつくので上がっていきます」という話をします。

また、積み立て投資をしている方には「値下がりしたときには安く買えると思ってください」とも伝えています。このお金を使うのは何十年も先なので、いま下がっていても影響ありませんよ、と最初に伝えておけばお客さまの安心につながります。お客さまの目線を足元から少し先に上げてもらうようなアドバイスが有効です。

 

そのほかにも、プランニングの際にきちんとリスク許容度に合った提案をしているかということも重要ですね。

 

お客さまに寄り添い、しっかりとその背中を押す。GAIAがお客さまにとって信頼できる存在であることが私たちにも伝わる中桐様の力強い言葉が印象的でした。後編では、オンラインサービスが当たり前となってきた昨今においての「対面アドバイスの重要性」についてお伺いしました。

 

 

【対談インタビュー】第一生命×GAIA お客さまの「一生涯のパートナー」になるために <後編>へ続く

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