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【対談インタビュー】第一生命×ファイナンシャルスタンダード お客さまの人生に必要な存在を目指して<前編>

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【対談インタビュー】第一生命×ファイナンシャルスタンダード お客さまの人生に必要な存在を目指して<前編>

第一生命では“一生涯のパートナー”として従来の保障に加えて資産形成の面からもお客さまの「wellーbeing」に貢献することを目指しています。「資産形成プラス」では、資産形成に関連する各業界の代表的な存在の方々と対談を行い、コラムとしてお届けします。

第2回はIFA(※)業界において代表的な存在のファイナンシャルスタンダード株式会社の福田代表取締役社長に、お客さま目線でのアドバイザーの介在価値や、資産運用を考えるうえで重要なことについてお話を伺いました。(今回は前後編の前編)

※Independent Financial Advisorの略で金融商品仲介業者として内閣総理大臣の登録を受けた事業者であり、銀行や証券会社をはじめとする特定の金融機関の営業方針から独立した立場で資産運用等のアドバイスを行う専門家のこと。

福田猛 様(ファイナンシャルスタンダード株式会社 代表取締役社長:写真中央)

聞き手:

泉谷正彰(第一生命ホールディングス株式会社 資産形成・承継事業ユニット長:同右)

若松康平(第一生命保険株式会社 資産形成・承継事業部長:同左)

 

 

目次:

・「医師や弁護士のような存在を目指す」FS社の取り組み

・お客さまの長期運用の伴走者として

・保障と資産形成両面からの資金計画の重要性

 

「医師や弁護士のような存在を目指す」FS社の取り組み

若松:ファイナンシャルスタンダード社(以下、FS社)はIFA業界の中でもリーダーシップを発揮されている存在ですが、改めてIFAの役割や設立経緯を教えていただけますでしょうか。

 

福田:もともと私は証券会社で金融商品の販売を行っていました。そこでIFAのビジネスモデルを知りまして、非常に素晴らしいものだなと感じたのが始まりです。

IFAは特定の金融機関に属することなく、独立した立場でお客さまに金融商品をご提案します。金融商品の組成や管理機能などのミドル・バック部門は証券会社さんにアウトソーシングしているような仕組みで、特定の商品の販売目標に追われることなくお客さまに接することができるため、お客さま本位のご提案ができる非常に良い仕組みであることに着目しました。

以前の証券会社には「手数料稼ぎ」や「回転売買」という言葉があって批判を受けていました。そのような業界体質に問題意識を持っていて、それは構造上の問題が根本的な理由ではないかと考えていました。IFAの仕組みであればそこを解消できると感じました。

そして、アメリカやイギリスをはじめとして海外では独立系のファイナンシャル・アドバイザーが既に普及しており、日本もいずれそのようになっていくと思い、FS社を設立しました。

 

若松:実際にお客さまからご相談を受ける際には、複数のアドバイザー・専門家でカンファレンスを行ったり、“カルテ”の作成をされていると伺いましたが、このようなアプローチは福田社長のお考えでスタートされたんでしょうか。

 

福田: はい。例えばアメリカだと「人生に必要な専門家は、医師、弁護士、ファイナンシャル・アドバイザー」といった言葉があるとよく聞きます。しかし、日本だと医師や弁護士はイメージが湧いても、ファイナンシャル・アドバイザーが人生に必要な専門家だと思っている人はそんなにいないだろうなと。そう考えたときに、アメリカと日本では何が違うんだろうと考えたんです。

医師や弁護士は先生と呼ばれることもあり、多くの人にとって頼れる存在なんだと思います。ファイナンシャル・アドバイザーも医師などと同じようなことをすればそうなれるのではないかと考えていきました。

医師にかかる際には、まずは「どういう症状で、それはいつからですか」と問診を受けてから診察してもらって、分からなければ血液検査などを行い、それでも原因不明となれば精密検査をして、重い病気であれば大きな病院に行くとなりますよね。そして病気が分かったら、今度はいろいろな先生や専門家が集まって治療方法を議論するカンファレンスが行われます。

まずは患者の方へのヒアリングを行い、その後プロが集まってその患者さまのために議論する、この仕組みは素晴らしいなと思いました。医師は専門性も高いことに加えて、このようなことをしっかりとやっているから職業の地位や社会的地位も高いんだなと。

それに倣おうと「FSカルテ」をつくり、お客さまの考えや資産の内容、収支状況を記録できるようにしました。

あわせて、属人化を防いで、お客さまに客観的かつ専門的な提案ができるように担当のアドバイザーだけでなく、他のアドバイザーや専門家を加えて議論を行う「カンファレンス」の仕組みも取り入れました。今では毎朝行う会社の文化になっていて、アドバイザーにとっても知識や情報の蓄積ができていくので、様々な面で非常にメリットがあると感じています。

泉谷そうすると、アドバイザーのレベルも高い人にどんどん水準が合わせられて、全体が底上げされていくということも起こっているのですか。

 

福田:そうですね。やはりみんな良い提案や問題解決をする人の真似をしますから、必然的にハイパフォーマーに寄っていきます。

 

若松:素晴らしいですね。カンファレンスのようなアプローチで金融商品の提案をしているところはあまりないように思います。カンファレンスはアドバイザー同士でされるのですか?

 

福田:はい。ベースはマネージャーを中心にアドバイザーのチームで行います。内容によっては社内にいる不動産の専門家や税理士も入って解決をする提案をつくっていきます。

FS社では専門家にも相談しながらお客さまにご提案ができますし、アドバイザー同士でも知見がそれぞれ違いますから、お互いに高め合えます。それが弊社で働く価値にもなっていると思います。

 

 

お客さまの長期運用の伴走者として

若松:顧客本位の提案ができるような構造を作られていると思いますが、「顧客本位」という観点では特にどのような想いを持っていますか。

 

福田:この事業を始めた頃は証券会社時代に培った知識や経験しかありませんでしたから、最初はいろいろ試行錯誤して、失敗もたくさん経験しました。もちろん今も試行錯誤の連続ですが、いろいろ行う中で行き着いたのが「長期的な運用をサポートしていく」ということです。長期的なお客さまのゴールに対して、われわれはどうサポートするか。ここに提供価値を集中させようとしています。

投資や運用のアドバイスを受けたいというニーズにも様々なものがあります。たとえば「今儲かりそうな株はないの?」といった相談をしたい人もいると思うんですよね。でも、私たちはそこの相談は受けません。短期的な動きで「これがいい、あれがいい」と言っても私たちの価値を提供できないと考えているからです。

長期運用は理詰めで話していける世界なので、長期的な資産形成やそのための合理的な運用でその方の人生に寄り添いしっかりサポートすることに集中するようにしています。

難しい企業分析をしたりするというよりも、目的に合わせて正しいやり方をしっかりと設計した上で、それを長く続けていただくことをサポートする。これが非常に重要なんです。どうしてかというと、ほとんどの人が途中で運用をやめてしまうんですよね。

ここが保険商品と違うところですね。貯蓄性の保険は解約する人は非常に少ないと思うんですが、証券や投信といったものはすぐ解約される方が多いので、続かないんです。そこをサポートしていく部分に非常に付加価値があると思っています。

 

泉谷:個別の商品を販売することや勧めるということより、必要性や考え方自体を理解していただくことに付加価値を置くということですね。

保障と資産形成両面からの資金計画の重要性

若松:長期運用についてお話いただきましたが、長期のゴールを考えるという部分では、生命保険にも共通するところがあると思います。現在、弊社では保険だけでなく資産形成もあわせた提案にチャレンジしていきたいと考えています。

FS社は先駆者的にどちらの提案もされていますが、資産形成と保険の関係性や、長期で運用するということについて福田社長の考えをお聞かせください。

 

福田:保険と、証券・投信などは仕組みもニーズも異なりますが、どちらも重要です。

現役世代の方であれば、人生設計や資金計画を立てていても、予期せぬ事態が起こる可能性は常にあります。ですから、そのリスクに対して保障をしっかりつけておかないといろいろチャレンジできないと思います。みなさん、保険商品ではなくても日常で“保険”という言葉を使いますよね。何かをやるときはある程度「失敗したとしても大丈夫」な状態をつくることで思いっきり走ることができると思うので、人生設計において保険商品は欠かせないものだと思います。

一方で、資金計画の中で資産形成をどうやって行うのか、たとえば毎月積立投資も含めてやっていく、というのも極めて重要な話です

保障と資産形成両面でのコンサルティングができることによって、非常に高い付加価値を提供していくことができます。なので生命保険業をされている第一生命がそういったことにチャレンジされているというのは、非常に素晴らしいことだと思いますね。

士業のようにお客さまの人生に必要な存在を目指して、専門家を含めたチームでカンファレンスを行うなど独自の体制を整えているFS社。お客さまの資産形成をしっかり長期目線サポートするなど、お客さま本位の姿勢を強く感じました。後編では、社会の変化に伴う現役世代の変化や、そのサポートの重要性についてお伺いします。

 

→【対談インタビュー】第一生命×ファイナンシャルスタンダード 長期運用をサポートする頼れる存在に <後編>

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