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資産形成

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【コラム】サラ川から資産形成・投資を学ぶ ≪第15回≫「バブル相場の歴史② ITバブル」

サラ川金融リテラシー

「リストラで  冬のアナタと 妻がいう」北風 不職 (第18 回 2004年)

第15回 「バブル相場の歴史② ITバブル」

【サラ川から資産形成・投資を学ぶ】

次がITバブルです。この時は、IT産業など特定産業の株価が日経平均株価と比較して大きく上昇しましたが、バブル崩壊時に日経平均株価は約63%下落しています。

 

ITバブル相場は、

・インターネットや携帯電話の急速な普及と特に米国のIT関連新興企業の台頭

・97年以降の日本の金融危機、加えてアジア危機とそこから派生したLTCMショックなどに対応したグローバルな金融緩和

・2000年問題(※)対応による一過性のIT需要と万一の混乱に備えた金融緩和

 

(※)当時、システムの内部で日付を扱う際に西暦の下2桁だけを表示していたため、1999年から2000年になるときにコンピューターが対応できず全世界的にシステムが大混乱する可能性があると言われました。

などにより発生しました(「ドットコム(.com)」相場とも言われました)。IT産業が未知数で、成長期待も大きかったため多くのIT関連銘柄の株式が買われバブルが発生しました。それが崩壊した原因は複数あります。

・米国のIT企業には事業が伴わず期待だけで買われた会社も多かった

・米FRB(連邦準備制度理事会)が金融緩和から金融引締め(利上げ)に転換

・2001年3月11日米国ニューヨークで同時多発テロ発生

・米国ITバブル崩壊による日本の株価下落で一旦収束していた金融危機が再熱

などです。

この不景気の中で流行したのが、韓国の「冬のソナタ」というドラマです。現在は第4次韓流ブームと言われていますが、これが第1次韓流ブームになります。現在の株価をけん引しているのも米国IT・AI企業なので似ている部分もあります。

 

 

~コラム執筆者の紹介~

村井 幸博

第一生命経済研究所 研究理事

第一生命グループで内外債券、株式、デリバティブなど投資業務を長期にわたり担当、商品開発業務などにも携わる。

現在は第一生命経済研究所で金融リテラシー、資産形成・投資、金融ウェルビーイングなどのセミナー・研修を担当。

 

 

※「サラリーマン川柳」は2022年に「サラっと一句!わたしの川柳」に改名いたしました。

※作品の著作権はすべて第一生命に帰属しています。無断での転載、使用はご遠慮ください。

 

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