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アクティブファンドとは?インデックスファンドとの違いと選び方(掲載日:2025/11/14)

アクティブファンド投資信託

(掲載日:2025/11/14)

 

目次

1.アクティブファンドとは

2.インデックスファンドとの違い

3.アクティブファンドが向いている人

4.アクティブファンドの選び方

5.まとめ

 

1.アクティブファンドとは

 

アクティブファンドの基本的な仕組み

アクティブファンドとは、運用担当者が市場や企業の情報を分析し、積極的な投資をするファンド(投資信託)です。アクティブファンドの目的は、日経平均株価やTOPIXなどの市場全体の動きを示す指標を上回る成果を得ることです。たとえば、今後成長が期待される業界を選んで投資をすることで、より高いリターンを狙うものがあります。つまり、単に市場の平均に合わせるのではなく、「市場に勝つ」ことを目指して運用されるファンドです。

 

ファンドマネージャーの役割

アクティブファンドの運用の中心にいるのが、「ファンドマネージャー」と呼ばれる運用担当者です。彼らは、経済指標や企業の財務情報、業界の動向などを日々分析し、何にどれだけ投資するかを判断します。市場の変化に応じて資産の配分を調整し、リスクを管理しながらリターンの最大化を目指します。ファンドマネージャーの判断力や経験が運用成績に大きく影響を与えます。

 

アクティブファンドの代表的な運用手法

アクティブファンドでは、運用会社のプロフェッショナルが膨大な情報をもとに投資判断を行います。アクティブファンドにはさまざまな運用手法がありますが、「グロース投資」「バリュー投資」の2つが代表的です。

 

 

グロース投資は、これから大きく成長しそうな企業に注目して投資する方法です。たとえば、AI(人工知能)や再生可能エネルギー、医療テクノロジーなど、これからの社会を変えていく分野の企業が対象になることが多いです。企業の売上や利益が伸びていけば、収益があがる可能性が高くなります。一方、期待がはずれて損失が発生することもあります。つまり、将来の成長をどれだけ正しく見極められるかがポイントになります。

バリュー投資は、本来の価値に比べて株価が安くなっている企業を探して投資する方法です。たとえば、一時的に業績が落ち込んだ企業や、話題性が少なく投資家から見過ごされている企業などを組み入れます。そして、市場がいずれその価値に気づいて株価が上がったときに利益を得る、というのがバリュー投資の考え方です。

 

2.インデックスファンドとの違い

 

運用方針の違い

インデックスファンドとは、特定の市場指標(インデックス)に連動するように資産を運用するファンドです。インデックスファンドでは日経平均株価やTOPIXなどの指数をベンチマークとし、指数とほぼ同じ値動きをすること目指します。
一方、アクティブファンドでは日経平均株価やTOPIXなどのベンチマークを上回る運用成果を狙います。
つまり、インデックスファンドとアクティブファンドは同じベンチマークであっても、運用方針は大きく異なるのです。

 

コストの比較

インデックスファンドの大きな特徴のひとつが、運用コストの低さです。アクティブファンドでは、ファンドマネージャーによる調査や分析が必要なため、信託報酬(運用管理費用)が高くなる傾向があります。長期的に資産形成を考える場合、コストの差は積み重なって大きな影響を及ぼすため、コスト面は重要な比較ポイントです。

 

リスクとリターンの特徴

インデックスファンドの値動きは、市場全体の動きに連動し、リスク・リターンともに市場平均並みとなります。分散投資によるリスク軽減効果が期待できますが、株式市場が下落すれば資産も減少するため注意が必要です。
一方、アクティブファンドは投資方針に応じて柔軟な運用を行うため、ファンドによってリスク・リターンの水準が異なります。ファンドごとの投資方針・特徴をしっかり確認することが重要です。

 

3.アクティブファンドが向いている人

 

積極的に市場分析をしたい人

アクティブファンドは、投資に対して積極的な姿勢を持つ人に向いています。経済ニュースや業界のトレンドなどに興味があり、自分でも情報を集めて投資判断をしたいという人にとっては、アクティブファンドは魅力的な選択肢です。たとえば、ある業界が話題になっているときに、その業界に投資するアクティブファンドを購入することで、大きな値上がり益を狙うことができます。自分の分析力を活かしたい人にはアクティブファンドが適しています。

 

長期投資より短期・中期で成果を求める人

また、アクティブファンドは長期的な積立ではなく一定期間で成果を出したいと考える人にも向いています。インデックスファンドは、時間をかけて資産を増やすスタイルですが、アクティブファンドでは市場の動きを見ながら、短期的な利益を狙った投資をすることも可能です。たとえば、半年から数年のスパンで資産を増やしたいと考える人や、景気の波を利用して投資成果を得たい人には、アクティブファンドの方が適している場合があります。ただし、短期的な運用にはリスクも伴い、損失が発生する可能性も高くなります。投資に時間をかけることができ、情報収集や分析に興味がある人であれば、アクティブファンドを通じて投資の醍醐味を味わうことができるでしょう。

 

4.アクティブファンドを選ぶ際のポイント

 

投資対象資産・地域
まず、どの資産・地域に投資するアクティブファンドかを確認しましょう。株式・REIT・債券など、アクティブファンドごとに投資対象は様々です。また、国内だけでなく海外も幅広く投資するもの、新興国に限って投資を行うものなど、投資対象の国も様々です。アクティブファンドによって対象は異なるため、自分が関心を持つ分野やリスク許容度に合っているかをチェックしましょう。

 

運用方針
ファンドの運用方針は重要な判断材料です。「小型株を中心に運用」「配当利回りが高い株を中心に運用」など、どのような戦略で運用しているかを理解し、自分の投資スタイルと合っているかを確認しましょう。

 

運用実績
過去のパフォーマンスを確認することで、運用の特徴を把握できます。短期だけでなく複数年の実績を見ると、市場環境の変化も踏まえてどういった値動きをしてきたかを確認できます。
ただし、過去の実績は将来の成果を保証するものではないため注意が必要です。

 

コスト
コストは長期的な成果に影響する重要な要素です。購入時手数料・信託報酬・信託財産留保額などのコストは必ずチェックしましょう。

 

5.まとめ

 

どちらを選ぶべきか?判断のヒント

アクティブファンドとインデックスファンドは、それぞれに異なる特徴と魅力があります。どちらが正しいということはなく、自分の投資目的や性格、ライフスタイルに合った方法を選ぶことが大切です。たとえば、市場の動向に関心があり、積極的に情報を集めて判断したい人は、アクティブファンドの方が楽しみながら投資できるでしょう。一方で、長期的な資産形成を目指し、手間や時間をかけずに運用したい人には、インデックスファンドが適しています。自分の目的を明確にし、それに合った運用方法を選ぶことが、投資を成功させる第一歩です。

 

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「投資信託のしくみを知ると、資産運用がぐっと身近になる」

「インデックス投資とは?初心者向けにメリット・デメリット・始め方をわかりやすく解説」

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