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ことわざ・格言でひらくお金の扉シリーズ  第5回:「ない袖は振れぬ」― “限りある家計” と上手に付き合うために― (掲載日:2026/2/5)

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「ない袖は振れぬ」― “限りある家計” と上手に付き合うために―

 

掲載日:2026/2/5

 

以前は無理なく続けられていた毎月の貯蓄。

けれど、生活費が上がった今も、その “目標額” だけが昔のまま。

特に贅沢をしているわけではないのに、どこか苦しく感じてしまう―。

 

そんなとき、思い出したいのがこの言葉です。

 

「ない袖は振れぬ」

本来は「持っていないものは出せない」という、少し厳しさを含んだことわざ。

けれど、家計と向き合うなら、 “無理を手放すヒント”  として捉え直すことができます。

 

節約がうまくいかないことがあっても、それは努力不足ではありません。

物価や光熱費が上がれば、家計の  “余白=袖の長さ”  は自然と変わるもの。

それでも、生活が変わったことに気づきにくく、判断の基準や目標だけは、つい昔のまま引きずってしまいがちです。

その結果、袖の長さと振り方との間に、少しずつズレが生まれていきます。

 

家計を整える第一歩は、「袖の長さ=現状」を知ること。

細かい家計簿をつける必要はありません。

まずは支出を、次の3つにざっくり分けてみるだけで十分です。

 

①動かしにくい支出

②工夫すれば調整できる支出

③自分で選べる支出

 

これは “完璧な管理のため” というより、

自分の家計の形をやさしく把握するためのもの。

どこが振れない袖で、どこが振れる袖なのかを見極めるためのものです。

仕分けてみると、最初から動かせないものと動かせそうなものが区別されるため、

 

「動かないと思っていた支出が意外と見直せる」

「削るよりも、優先順位をつけたほうが続けやすい」

 

といった、小さな気づきが自然と生まれてきます。

それが、自分の「袖の長さ」です。

 

袖に限りがあるのは当然のことです。

 

「ない袖は振れぬ」は、始めるための言葉。あきらめの言葉ではありません。

むしろ、無理な前提をいったん手放し、現実の中で選び直すための言葉です。

 

資産形成も同じです。

大きな金額や特別な知識の前に、まず必要なのは

「自分はいま、どこまでお金を動かせるのか」を知ること。

 

振れる袖の範囲で意思決定を重ねていく。

それが、将来の安心につながる一番確かな道なのかもしれません。

 

次回も、暮らしに安心をプラスするヒントをお届けします。お楽しみに!

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