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「老後にと 米寿の父が 貯金する」 てる源爺(第31回 2017年)
第2回 「長寿だからお金の寿命も延ばす」
【サラ川から資産形成・投資を学ぶ】
この句にある米寿は88歳のことですが、統計(令和3年簡易生命表)上、男性の死亡者がもっとも多いと見積もられている年齢です。また、男性の32%、女性の56%の人が89歳以上生きることになっています。平均寿命は男性81.47歳、女性87.57歳なのですが、それよりも長寿です。
また、「母(川柳の「父」の妻)」は平均的には「父」よりも長生きかつ介護リスクが高くなっています(現在90歳以上の女性の介護保険受給率は約7割)。「父」の死後、「母」は施設介護などでお金が必要になっている可能性も十分ありますから、妻思いの「父」としてはそれに備えるお金も必要です。
厚生労働省の推計によると、2040年に65歳になる男性の42%、女性の68%が90歳まで、男性の6%、女性の20%が100歳まで生存する見込みです。若い人にとって老後はまだ遠い先の話なのですが、今後はこれくらいのタイムスパンで人生設計を考えなければいけないのです。国の財政状況を考えると高齢者に向けた社会福祉の更なる充実は困難です。長いセカンドライフを充実させるためには、自助努力で「長寿だからお金の寿命も延ばす」実践が必要です。もちろん、お金だけではなく、健康や生きがい(つながり)の寿命も合わせて延ばすことも忘れずに!
出典:厚生労働省「令和2年版厚生労働白書」
~コラム執筆者の紹介~
村井 幸博
第一生命経済研究所 研究理事
第一生命グループで内外債券、株式、デリバティブなど投資業務を長期にわたり担当、商品開発業務などにも携わる。
現在は第一生命経済研究所で金融リテラシー、資産形成・投資、金融ウェルビーイングなどのセミナー・研修を担当。
※「サラリーマン川柳」は2022年に「サラっと一句!わたしの川柳」に改名いたしました。
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