第4回 「公的年金は今後どうなる?」
【サラ川から資産形成・投資を学ぶ】
2021年4月に施行された高年齢者雇用安定法の改正で、70歳までの就業機会確保が企業の努力義務になりました。この法律の過去の改正でこの句の意味が分かっていただけると思います。
また、これに対応する形で、厚生年金の給付開始年齢も引き上げられています(国民年金の支給開始年齢は、制度発足当初より65歳)。
この流れで考えると、将来公的年金の支給開始時期の更なる引き上げも視野に入ります。国際的に見て平均寿命が長く、高齢化比率がもっとも高い一方で財政状況の悪い日本の公的年金の支給開始年齢が米国やドイツと比較して早いのは違和感があるからです。だから、資産形成、健康管理、仕事のスキルなどもこの前提で考える必要があります。
※1 平均寿命は、日本・米国は2019年、ドイツは2017~19年(⇒コロナ禍前の数字)
※2 高齢化比率は総人口に占める65歳以上の者の割合のこと(2020年)
資料:厚生労働省「高年齢者雇用の状況と制度概要」、「簡易生命表」、「主要国の年金制度の国際比較」
~コラム執筆者の紹介~
村井 幸博
第一生命経済研究所 研究理事
第一生命グループで内外債券、株式、デリバティブなど投資業務を長期にわたり担当、商品開発業務などにも携わる。
現在は第一生命経済研究所で金融リテラシー、資産形成・投資、金融ウェルビーイングなどのセミナー・研修を担当。
※「サラリーマン川柳」は2022年に「サラっと一句!わたしの川柳」に改名いたしました。
※作品の著作権はすべて第一生命に帰属しています。無断での転載、使用はご遠慮ください。
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