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「ボーナスを 見下す妻の 株投資」宣茶 (第19回 2005年)
第9回 「貯めたお金を投資で『ふやす』」
【サラ川から資産形成・投資を学ぶ】
長期で考えると
r(投資からのリターン)>g(経済成長率>預貯金金利
という式が成り立っていると考えます。
「r>g」部分は、約10年前にトマ・ピケティ―博士の「21世紀の資本」で一躍有名になった式です。投資で「ふやす」の基本な考え方は、長期を想定すれば、経済成長率よりも投資からのリターンが少し高いということです。
今後も世界経済が成長するのであれば、投資はそれ以上のリターンを生み出すことになります。そして、一般的に預貯金金利は経済成長率よりも低くなります。だから「貯蓄から投資」なのです。
例えば、300万円の資金を30年間外国債券と外国株式に各50%投資します。期待リターンを4.9%(注)と仮定し、この利回りで30年間複利運用できたとすると、30年後1,260万円(4.2倍)に増えている計算です。
さらに、外国株式100%、期待リターン7.2%で30年間複利運用できれば2,415万円になります。もちろんこれは理論的な話で、本当に将来そうなるかはわかりません。特に複利運用の場合、利回りの小さな差が将来の受取りの大きな差になります。
この句のイメージだと妻は上手く売買しているように見えるかもしれませんが、ある程度資金を貯めて長期で運用すれば、資産から生み出されるリターンは大きいのです。
(注)ここでの期待リターンは、公的年金を運用しているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)が基本ポートフォリオを決定する際に使用している期待リターン(外国債券2.6%、外国株式7.2%)を前提にしています。
~コラム執筆者の紹介~
村井 幸博
第一生命経済研究所 研究理事
第一生命グループで内外債券、株式、デリバティブなど投資業務を長期にわたり担当、商品開発業務などにも携わる。
現在は第一生命経済研究所で金融リテラシー、資産形成・投資、金融ウェルビーイングなどのセミナー・研修を担当。
※「サラリーマン川柳」は2022年に「サラっと一句!わたしの川柳」に改名いたしました。
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