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物価上昇時の資産形成シリーズ 第1回:利上げしているのに、なぜ物価は高いままなの? (掲載日:2026/10/15)

物価上昇利上げ資産形成

 

掲載日:2026/10/15

 

1.金利と物価の関係

日本銀行が利上げを進めるなか、「利上げは物価を抑えるため」と耳にする機会が増えました。

しかし実際には、食料品や日用品の値上がりが続き、「利上げをしているのになぜ物価は下がらないのだろう」と感じる人も多いのではないでしょうか。

 

2.利上げの役割とは

利上げは物価を直接引き下げる仕組みではありません。経済全体のお金の流れを緩やかにし、物価上昇の勢いを抑えるための政策です。

 

例えば、企業は設備投資のために金融機関から資金を借りることがあります。利上げによって借入コストが上がると、投資計画を見直す企業も出てきます。また、住宅ローン金利が上昇したことにより、住宅の購入を諦めてしまう人もいるかもしれません。

 

こうして企業や個人の支出がやや慎重になることで、景気の過熱を抑え、物価上昇を落ち着かせる効果が期待されます。ただし、その効果が現れるまでには時間がかかります。金融政策は「効き目の遅い薬」ともいわれ、利上げをした後にすぐ物価が下がるわけではありません。

 

3.利上げだけでは解決できない物価高

さらに、現在の物価高には利上げだけでは解決しにくい要因もあります。

近年はエネルギー価格の上昇に加え、人手不足による人件費上昇や物流コストの増加など、企業のコスト負担が大きくなっています。企業はそれらを商品やサービスの価格へ転嫁せざるを得ず、その結果として物価上昇が続いています。

また、日本は食料やエネルギー資源の多くを海外から輸入しています。そのため円安が進むと輸入価格が上昇し、企業の仕入れコストが増加します。こうした負担は最終的に商品やサービスの価格へ反映されます。

 

つまり現在の物価高は、景気の拡大だけでなく、資源価格上昇や人手不足、円安など、複数の要因が重なって生じている現象なのです。

 

4.「物価が上がる時代」に変わりつつある

ここで私たちが意識したいのは、物価が上がること(「インフレ」とも言います)が当たり前になりつつあることです。

もちろん、今後の金融政策や景気動向によって物価上昇のペースが落ち着く可能性はあります。しかし、一度上がった商品の価格が以前の水準まで大きく下がるとは限りません。

私たちはこれまで、モノの値段が下がる(デフレ)またはあまり変わらない時代を長く経験してきました。

しかし今は、食料品や日用品、サービスなど、さまざまなモノの値段が少しずつ上昇する時代へと移りつつあります。

 

5.お金を守り、育てるために

物価が上がる時代には、ただお金を貯めておくだけで、将来の暮らしを守れるとは限りません。

では、これまでどおり「貯める」だけでは、なぜ十分ではないのでしょうか。次回は、物価上昇によって変わる「お金の価値」について、具体的な例を交えて考えます。

 

 

 

編集:第一生命 資産形成プラス担当者

 

 

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